金谷 さおり
KANAYA SAORI
KANAYA SAORI
私には4人のかわいい子どもたちがいます。次男は、小学1年生の時に自閉スペクトラム症と診断されました(「なないろのこどもたち」ではいっくん9割、ゆめちゃん1割タイプ)。そして10歳離れた三男もまた、あるとき保育園の先生から「できたら三男くんも、お兄ちゃんと同じ病院で受診を…」と発達外来の受診を勧められました。
「もし三男が自閉スペクトラム症だったとしても、かつて次男が味わったのと同じ思いをさせるものか!」そう固く心に誓った私は、すぐに受診をし、区の療育センターに三男を通わせ始めました。当時三男はまだ年中さん。好きな遊びからなかなか切り替えられなかったり、偏食が多かったり、初めての場所が苦手なことは年齢相応だと思っていましたが、知能検査(田中ビネーⅤ)や行動観察の結果から、三男も次男と同じ自閉スペクトラム症と診断されました。
年長になってすぐに就学相談を受け、区の支援機関でWISC-Ⅳを取りました。そこでのアドバイスは、「知能の遅れはないので通常級に就学してください」だけ。実際に就学する小学校で行われた就学前健診では、新しい場所の刺激と見通しが立たないことへの不安から、健診どころではありませんでした。あっという間に4月になり、イヤーマフ片手に出席した入学式は一分も参加できずに逃走劇へと発展。翌日から親子で登校する日々が始まりました。
「就学したら大変であることは分かっていたはず。じゃあ何をしてあげればよかったの?」自分自身を責める日が続くなか、それを救ってくれたのは、療育施設の丁寧なアセスメントと個別支援であり、三男の強みも弱みも明確にしてくれる多様な評価でした。
『日本版Vineland-Ⅱ適応行動尺度』は、三男に知的な遅れはなくとも、集団生活の中で必要とされるスキルはまだまだ未習得であることを示してくれました。 『SP感覚プロファイル』は、集団から逃げたり走ったり棚によじ登ったりするなどの多くの問題行動の理由を、感覚処理特性を切り口に、三男に代わって明快に説明してくれました。
『日本版K-ABCⅡ』は、同時処理が優位な三男が見通しを持てるようにするためには、順序立てられた予定表よりも学校全体の地図の方が分かりやすいと教えてくれました。何よりも、評価結果を通して、さまざまな行動の理由が「わがまま」や「我慢のできなさ」によるものではなく、本人にとって克服し難いものであると周囲が理解できたことで、三男(「なないろのこどもたち」では、いっくん6割、こうちゃん3割、はかせくん1割タイプ)は不適応をこじらせることなく、期待を持って学校生活を送ることができたのです。
神経発達症(発達障がい)に対する社会の理解は、次男が診断を受けた時にくらべて大きく進歩したと感じます。しかし、「ではどうすればよいのか」「どんな学びかたが合っているのか」「どのように関われば伸びるのか」という具体的な方法は、一人ひとりの内面にあり、多くのお子さまはそれを言葉にする手段を持ち合わせていません。
全てのお子さまは、一人ひとり、その子にしかない素晴らしい才能を持っています。学びかたや関わり方を変えるだけで、その才能は豊かにキラキラと輝きはじめます。
「春塾」では、お子さまとご家族のご相談を丁寧にお伺いしたうえで、必要とされる場合には様々な発達検査を実施し、自分らしい学びかたやその子に合った関わりかたが見つかるよう支援を行っています。発達や学習にお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。安心感に包まれた環境のなかで、一人でも多くのお子さまが自分らしく学び、ご家族がいつも笑顔でいられるよう心を込めてサポートします。
「もし三男が自閉スペクトラム症だったとしても、かつて次男が味わったのと同じ思いをさせるものか!」そう固く心に誓った私は、すぐに受診をし、区の療育センターに三男を通わせ始めました。当時三男はまだ年中さん。好きな遊びからなかなか切り替えられなかったり、偏食が多かったり、初めての場所が苦手なことは年齢相応だと思っていましたが、知能検査(田中ビネーⅤ)や行動観察の結果から、三男も次男と同じ自閉スペクトラム症と診断されました。
年長になってすぐに就学相談を受け、区の支援機関でWISC-Ⅳを取りました。そこでのアドバイスは、「知能の遅れはないので通常級に就学してください」だけ。実際に就学する小学校で行われた就学前健診では、新しい場所の刺激と見通しが立たないことへの不安から、健診どころではありませんでした。あっという間に4月になり、イヤーマフ片手に出席した入学式は一分も参加できずに逃走劇へと発展。翌日から親子で登校する日々が始まりました。
「就学したら大変であることは分かっていたはず。じゃあ何をしてあげればよかったの?」自分自身を責める日が続くなか、それを救ってくれたのは、療育施設の丁寧なアセスメントと個別支援であり、三男の強みも弱みも明確にしてくれる多様な評価でした。
『日本版Vineland-Ⅱ適応行動尺度』は、三男に知的な遅れはなくとも、集団生活の中で必要とされるスキルはまだまだ未習得であることを示してくれました。 『SP感覚プロファイル』は、集団から逃げたり走ったり棚によじ登ったりするなどの多くの問題行動の理由を、感覚処理特性を切り口に、三男に代わって明快に説明してくれました。
『日本版K-ABCⅡ』は、同時処理が優位な三男が見通しを持てるようにするためには、順序立てられた予定表よりも学校全体の地図の方が分かりやすいと教えてくれました。何よりも、評価結果を通して、さまざまな行動の理由が「わがまま」や「我慢のできなさ」によるものではなく、本人にとって克服し難いものであると周囲が理解できたことで、三男(「なないろのこどもたち」では、いっくん6割、こうちゃん3割、はかせくん1割タイプ)は不適応をこじらせることなく、期待を持って学校生活を送ることができたのです。
神経発達症(発達障がい)に対する社会の理解は、次男が診断を受けた時にくらべて大きく進歩したと感じます。しかし、「ではどうすればよいのか」「どんな学びかたが合っているのか」「どのように関われば伸びるのか」という具体的な方法は、一人ひとりの内面にあり、多くのお子さまはそれを言葉にする手段を持ち合わせていません。
全てのお子さまは、一人ひとり、その子にしかない素晴らしい才能を持っています。学びかたや関わり方を変えるだけで、その才能は豊かにキラキラと輝きはじめます。
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株式会社Interview Care
代表取締役 金谷さおり
社会福祉士・精神保健福祉士
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